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恋してキスして抱きしめて

第26章 恋してキスして抱きしめて

「でぶちょーさん、ご無沙汰してます」

「…………!!」



夏輝が部長に向けて頭を下げた。


~~~~おい!!

今なんつった!?

こいつが誰かに敬語を使ってるのを初めて見たけど、最初!!

最初の呼び方!!



「あ~良かったここに居ましたか。
探しましたよ、常務の部屋から突然いなくなってしまったって聞いて……」

「俺の部署ってどこなんスか?」

「このフロアで合ってますが、もっと手前の席です。
先月お渡しした入社規定の書類に……」

「あぁ、あれメェちゃんに食べさせちゃったんだよね」

「メ、メェちゃん……と言いますと?」

「ヤギ。
ちょうど腹空かしててさ」



「…………」



………どこから突っ込もうか。



突然現れた俺と同い年の色黒細マッチョが


敬語の部長と対等に会話をしていて


最後の方はもう意味の分からねぇ発言をしている。


唖然とする一同に気付いた夏輝は


左手をビシッと額にあてて、笑いながら敬礼をした。




「9月付け、中途採用にて海外事業部に配属されました。

朝倉夏輝、28歳です」

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