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恋してキスして抱きしめて

第5章 いきなり、任務終了?

「あの……ユーリさん。
お話って……?」



飲み物が2つ運ばれてきたタイミングで、千夏の方から話を切りだしてきた。


“ 大好きなお兄ちゃんの件 ” なんて俺が言ったからだろうけど、緊張感が分かりやすく伝わってくる。



「俺さ、おととい夏輝に会ったんだよ。
卒業して以来だから、マジで6年ぶり」

「……え!?お、お兄ちゃんが?」



アイスココアを飲もうとしたその手が止まる。



「突然連絡してきて、夜飲んだんだけどさ。
既に今日、その番号に電話しても繋がらねーの」

「……………」

「あいつ、今でも放浪してるらしいけど。
ちーちゃん、なんであいつずっと海外に行ってるの?」



………さて、この質問でどう出るか。


父親は娘の影響で……とかなんとか言ってたけど、少しは自覚あるのかね。


まぁ、他人の俺に自分の本心なんて話すわけねぇか……



「……あたしも、分からないんです」

「…………!」

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