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第6章 6


毎日病室に来る佐久間
「孝之、どうして何も話さない…なぁ…」

「…」

「俺のこと、嫌いか…」

「…」

「わかった…」

病室から出て行く佐久間…
1ヶ月が過ぎた


孝之わ、退院さたら死のうと…考えていた














「拓哉…………」


命を取り留めた拓哉を見舞いにきたあきら

「あきら…か…」


「拓哉……なんでこんなこと………」

「…わかんない、でもあきらが俺の中から消えてなくなるなんて考えたら怖くて怖くて…いっそ俺自身も消えてなくなったら楽かなって………」

「拓哉…………ごめん」

「謝んないで、俺…大丈夫だから…」

「大丈夫ぢゃないだろ!!…悪かった」

「いいんだ。帰れよ、孝之待ってんだろ?」

「消えたよ、孝之…………俺わ、誰も幸せに出来ない人間なんだ………俺わ………」

「あきら…?」

「俺…さ…昔ボクサーだったんだ……」

「あきらが!?」

「ん…でも…な…そん時付き合ってた女…ジムの奴らにまわされてよ…………奴らボコボコにして……一人…殺した……あの日から……俺に幸せなんか絶対来ないと思ってた…幸せなんかになったらいけないってな…」

「あきら………」

「ムショから出所した俺わ……殺した奴の墓に行った……家族にも会いに行ったよ…会って貰えなかったけどな………そんな時オーナーに声かけてもらったんだ」

「あきら………」

「お前に会ってさ…俺の中で何かが変わったのも確かだった。」

「僕もだよ、あきら…あきらに会ってなかったら今、きっと……進にも会えてなかったかもしれないし、人を愛することも知らなかったはず…」

「そか……」

「あきら……一緒に…いたら、ダメ?」

いきなり扉が開いた

「兄さん!!そいつわ裏切りものだ!!もう来るな!」
「進!!なんてこと言うんだ…」

「いいんだ…拓哉…進の言うとおりだ、ごめんな、もう…来ないから…早く良くなれよ!!ぢゃな」

「あきら!!!」

あきらが病室を出て行く

「兄さん!!もう追うのわやめてくれよ!!あきらわ戻らないよ、気持ちが変わったんだ、そんな奴、信用できない、兄さんにわ俺がいるよ」

「進。」


…あきら…拓哉の目から涙がこぼれた

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