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リベンジ!

第9章 拒否権なし!

「おはようございます。藤代です。
高橋課長ですか?すみません、今日も会社をお休みさせて下さい。」



隆盛は、本当に一晩中かけて愛してくれた。

でも、今日は金曜日…平日なり。

ち、遅刻じゃないの〜…。


携帯…電話しなきゃ!


と言うわけで、あたし藤代 新菜 (ふじしろ にいな) は、またもや朝から全力で課長に嘘の電話を掛けている。



「か、風邪をひいたらしくて…。」


しばらく無言の後…



「おはよう。藤代さん。休みだって?ちょっと待ってて…。」


どうやら、高橋課長は席を外してくれてるみたいだ。


しばらくして


「藤代さん、ついに本気彼氏できたんだね。

よかったよ、これで君の酒乱に誑かされる、可哀想なうちの会社の独身者たちが解放されるよ。

藤代さんの、不幸オーラに懸想する奴らも残念がるだろうがね。

もし、寂しい30歳の誕生日を過ごしてたなら、俺は君にリベンジしようと思ってたが…残念だ。

お幸せにな。今日は、年休扱いにしておくよ。」


高橋課長、なんでもお見通しですね。

エスパーですか?

リベンジ流行ってるのかしら…。




「た、高橋課長…あの…すみません…。
あたし…高橋課長は、父のようにしか…。」



「父とか…他人じゃないだけマシかな?ちゃんと幸せにしてもらいなさい。じゃ、また来週な。」







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