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リベンジ!

第3章 診察

くっきりとした二重まぶたで、少しタレ目。目と眉の間が狭く彫りが深い甘い顔立ちだ。


「何処か、気になる所などありませんか?」


「はい。特にないです。」


髪は、ゆるいウェーブのダークブラウンで、サイドから流した前髪が、少し目にかかっているのが影を落とし、熟した男のフェロモンを撒き散らしていた。



「最近では、若い人も乳がんになるケースもあります。ですから、乳がん検診もご一緒にお勧めしているんです。せっかくですから藤代さんも、乳がん検診もしておきませんか?」


えらい男前じゃないの。

鼻腔が細く、すっきりとした鼻筋。
くっきりと縁取られた薄い唇。


あれ?元彼に似てるかも……。
な訳ないかぁ。



「藤代さん?お時間少し宜しいですか?」



先生の胸にある名札を、さり気なくガン見した。




「滝沢 隆盛 TAKIZAWA RYUSEI 」




ローマ字の振り仮名まで丁寧にみる。


たきざわ りゅうせい……。


……‼︎



元彼、本人じゃないの!





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