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顧みすれば

第2章 会社員 佐々木亜美

何度めかの目覚ましを止める
それでもスヌーズに設定された目覚ましは
5分おきに私を現実に引きずりだそうと喚く
そして最終宣告
ー朝です。いい加減起きましょう!ー
ため息と共に携帯電話で時間を確認する。

確かに限界だ

グラグラする頭をおさえ
キッチンに直行する
水を一杯のみ

きもちわる

と一言はいて胃薬を取りだし
水とともに流し込む

25の女子の朝じゃないわなぁ

洗面所で冷たい水で顔を洗い
目を覚ます
歯を磨き メイクをする
いつもと同じ朝

少し違うのはメイクが終わっても
あまり変わらない顔の自分がいること
昨日の夜の女はいない

スーツを着込み臨戦態勢!
今日も働くか!

少し高めのヒールを履いて
マンションを出る
外の人の流れに合流し
何気ない一日が始まる

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