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シュールな関係

第7章  王子の約束と親の気持ち


「奈緒さんの御両親が

離婚されたのは

お父様の暴力が原因ですの?」



「はい 

その頃にちょうどリストラに

合い 酒におぼれて

母に手を上げるようになり

離婚しました 

母もその後に

蒸発して音信不通です」



「凄い家庭で

お過ごしでしたのね」


飽きれてるかのような

トゲと溜息付のお言葉



「・・・・・・」


さすがにあの一之瀬さんの母親

直球で痛いとこを付いてくる。




「弟さんもお父さまの虐待で

腕を骨折されてるのね」



わたしは何よりも晴人のことを

言われるのが一番辛い



いつもわたしを父から

庇って守ってくれた晴人。


父が出て行った少し前の日

賭けごとに負けて

酔っぱらって一升瓶片手に

暴れて

わたしに殴りかかって来たのを

助けてくた晴人



瓶が砕け割れて腕が骨折し

一生消えない傷跡が残った。



あのときの怖い気持ちが

蘇り手が震える。


一之瀬さんに震えを

バレないように

そっと彼の手を離して自分の

膝の上で手をおさえた。



いきなりの責めたてに

心が折れそうだ・・・


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