
シュールな関係
第12章 迷惑な訪問者
それで・・・
会長がいきなり家に
来るなんでどういうこと?
もしかしてわたし・・・
ほんとうに気に入られたの?
一人で来るなんて
このことは一之瀬さんは知って
いるのかしら?
小さな食卓テーブルで向かい
合って座りがらコーヒーを
飲む手も止め 私の頭では
疑問が回る。
「奈緒さん
急にお邪魔してすまないね」
「いえ 正直驚きましたけど」
今もまだビックリでぶっ飛んで
いるんですけどね・・・
「先日は色々と失礼をして
申し訳ありませんでした
今日はわざわざこんな
古いアパートにまで来て頂いて
申し訳ありません」
自分から招いてはいないけど
なんだか恐縮な気分になり
誤ってしまう。
「君がどんな生活をしているか
見たかったからね
私も昔はこんなアパートから
スタートしたから懐かしいよ」
遠くを見るような・・・
懐かしい感じで話し出す。
わたしの生活を見に?
・・・このままです。
そしていつもはもっと服が
散らかってますが。
「同じような所に住まれてたの
ですか?
それから今の地位を
築かれたなんで凄いです」
