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シュールな関係

第12章 迷惑な訪問者


今のわたしはまな板の鯉?

それとも蛇に睨まれた蛙?

鷹の前の雀・・・?

猫の前の鼠・・・?



同じような意味のことわざ

頭の中をグルグルと回る。





結局は弱者が負けるの?



会長側に付いても一之瀬さんに

ついても方向性は同じ


だからどっちに転がっても

ピンチには変わりないーーーー。




なんだか果てしなく続く迷路に

迷い込んで足掻いてるわたしが

見える気がする。



「ああ  奈緒さん

じっくり話し合ってくれ


いい返事を期待しているよ」



相変わらず先の読めない

この狸オヤジ・・・


そうとう腹黒い



「奈緒

俺たちのコトを認めてもらった

んだぜ

これで安心しただろ?」


そしてこの息子もかなり邪悪な

腹黒さを兼ね備えている。



『これで安心しただろ?』

安心したのは

一之瀬さんのほうでしょ?



わたしは またこれで悩みの

種が増えたんだから・・・





早く家に帰りたい。

晴人に相談したいよ・・・



はると~

腑甲斐ない姉を助けて!!


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