
シュールな関係
第16章 動いた関係
「一之瀬さん
何処に行くんですかぁ!?
主役が外に行くの禁止でよ!
もうすぐ女子からのサプライズが
あるんですから
何処も行かせませんからぁ!!」
外に出ようとする俺を頑として
森山が行かせないようにドアの
前に立つ。
「何してんだよ 一之瀬!!
早く来いよ 飲もうぜ!」
「主役がいないと
盛り上がりませんよぉ~」
周りからも俺を呼ぶ声が聞こえ
かなり盛り上がっているようだ
「ああ 直ぐ行くよ」
手を上げ そう答えるけどーーー
今は奈緒が傍に居ないことが
どうしても納得がいかねぇ
「森山 今日は俺のために
一生懸命してくれてありがとうな
でも一本ぐらい煙草吸って来ても
いいだろ?」
実際、煙草を持ってる訳もなく
卑怯な手をするがーーー
俺は目に甘い微笑みを浮かべ
逸らすことなく森山の目を
一直線に見つめる。
女子がいう王子スマイルを使う。
「えぇーーと・・・・
あのぉ そのぉ~
んも~~~っ
一之瀬さんに頼まれると断れない
じゃないですかぁ~
じゃ5分だけですよぉ~
直ぐに戻って下さいよ」
森山がモジモジしだし真っ赤な
顔をして言う。
