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この前、一緒に見た映画

クリスマスにプロポーズのワンシーン

奈緒　感動して泣いてたよな？

映画の後も興奮さめ切らず

いつまでも話をしてさ…


あれを見て俺はクリスマスに
プロポーズもいいよなぁ～て
考えた。


だが

ちょっと待て　
　

今のこの雰囲気




プロポーズ大作戦どころか…

破局の危機に一直線ぽくね？




「わたし　

出張の用意をしなくっちゃ」


机の資料をまとめだし…

慌ただしくしだす奈緒

益々怪しく見えてくる。




話の途中なのに…
自分の部屋に行くのか…？

俺から逃げるつもりか？



今まで、恋愛に関しては
フラれたことも危機もなく
そんな世界とは無縁だったが…



予期もせず
こんなピンチに陥るとは…



普通こんな時は
なんて言ったらいいんだ？


女を使い捨てしてた罰が今ここに集結してるのか？


もし何か言って奈緒が俺を全否定したらどうしたらいいんだ？


やべぇ


どうしていいかわからねぇ



ウグッ　

ボティブローを
思いっきり受けた気分だ…


俺の方が既に
ウイリアム　テーラの先制攻撃を受けてるじゃね～か！！


「俺…部屋に帰るわ」

動揺を悟られないように
奈緒の顔を見ることもなく

皮ジャンを手に取りフラフラと部屋を出た。