シュールな関係
第4章 憎しみの過去
高校の時、父が夜逃げした。
正直、嬉しかった。
あの苦痛から解放されて
わたし達は自由になったんだ。
だけど
自由と引き換えに
失うものも多かった。
「奈緒ちゃんも
来年卒業でしょう?
もう大人なんだから
二人で頑張っていきなさい」
「困ったことがあれば
いつでも言いなさい」
所詮、親戚は口だけで
もともと貸すつもりも
無かったのでしょ?
一斉に去って行った親戚
結局 微々たる金すら
貸してもくれなかったわね。
噂も残酷なもので
すぐに広がり
友達にも同情や哀れな目
蔑視され辛かった。
もうわたしは誰かに頼る気も
期待すらもしなかった。
正直、嬉しかった。
あの苦痛から解放されて
わたし達は自由になったんだ。
だけど
自由と引き換えに
失うものも多かった。
「奈緒ちゃんも
来年卒業でしょう?
もう大人なんだから
二人で頑張っていきなさい」
「困ったことがあれば
いつでも言いなさい」
所詮、親戚は口だけで
もともと貸すつもりも
無かったのでしょ?
一斉に去って行った親戚
結局 微々たる金すら
貸してもくれなかったわね。
噂も残酷なもので
すぐに広がり
友達にも同情や哀れな目
蔑視され辛かった。
もうわたしは誰かに頼る気も
期待すらもしなかった。