君の笑顔をーー
第23章 私の答えは…
「蓮…?」
蓮は私の声に振り返り、驚きを隠せずにいた。
私を抱き寄せようとした手は、行き場をなくしたように、静かに下ろされた。
「蓮…ごめんなさい。
私、蓮とちゃんと話がしたかったから。
勝手に待ってた…。」
『俺こそゴメン…
こんな遅い時間まで待たせちまった。
本当にゴメン。』
「気にしないでよ! 一人でいる時間って好きだし!笑 座ろっか?」
私たちは隣同士で並んで座った。
今までと違うのは、座る2人の間には
距離があること。
『泉…。あの時はゴメン…。
俺、泉の気持ちも考えずに1人で突っ走ってしまった。本当にゴメン…。』
「蓮…。違うよ。謝らなければいけないのは私の方なんだ。
私だって、大好きな蓮に触れたいと思う。緊張したけど、もっと近づきたいと思ってた。」
私は覚悟を決めて、蓮に告げた。
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