お前は俺のxxx
第10章 やっぱり最低‼︎
珈琲を手に戻った颯太は、深いため息をついた。
碧の腕を掴み、私から引き離す。
『碧。手ぇ出すなっつたろ?
お前もそこに座ってんじゃねぇよ。』
颯太は、私を引き寄せると自分の隣に座らせた。
『なに〜? 結愛ちゃんの奪い合い?
あ。香奈ちゃんは俺のだからね♪』
流星は、颯太と碧を見ながら、香奈の肩を抱き寄せた。
香奈は顔を真っ赤にしたまま固まっている。
『ほら。飲めよ。』
颯太はプルタブを開け、結愛にミルクティーを渡した。
『..あ..ありがと..。』
口にふわっと甘さが広がった。
甘いのは、ミルクティーの甘さだけじゃ無い…
颯太の不器用な優しさが、少し見えた気がしたーー