
陽だまりの空
第3章 登校
久々の登校。久々のこの道。
「やだなぁ…」
「愛羅」
名前を呼ばれて振り返ると、私が休む元凶になった翼がいた。
「げっ…」
「なんだよ、失礼だな」
「なんで同じ時間帯なのよ…」
「俺がお前を待ってたから。」
えっ、まさかあたしのことを…
いや、ないない。彼女いるしね。
「ん?どうした?」
「翼ー!迎えにきたよっ…て、誰…?」
「あ、幼なじみ。」
「ふーん…いこっ!」
見たくない。
「あぁ、ごめん。先いってて?」
見たくない!
「やだ~…一緒にいこぉ~?」
見たくないっ!!!!!
「私さきに行くからっ!!」
「待ってぇっ!話がありますぅ!」
この場にいたくないのに…
