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曖昧☆Bboys

第58章 バレンタインの夜

グラスに注ぐとカエは膝をくっつけ緊張した様子でワインを待っている。


こんなカエは珍しい。


「あのさ、霧人ってホントにお金持ちなんだ」


部屋をグルリと見渡して言う。


「一応社長ですから」


「そっか...」


「そんな俺は嫌か?」


「ううん...」


カエは頭をプルプルと横に振った。


隣に腰掛け、ワイングラスを一つカエに差し出した。


「ありがと」


「カエ、チョコレートありがとう。乾杯」


「乾杯」


グラスをカチンと軽く合わせ、口に含むとそのままカエの唇に赤ワインを流し込みながら唇を奪った。










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