テキストサイズ

曖昧☆Bboys

第61章 夢叶う

夕刻6時半、私は彰吾のチケットをファミレスでじっと眺めていた。


ライヴ開始時間は7時。


ライヴ会場は直ぐ側だから、今から行けば丁度良いかもしれない。


迷っているわけじゃない。


ただ、人混みを避けたいので時間をずらしているだけだ。


既に臨月に入り、予定日真近で、いつ産まれてもおかしくないだろう。


最近胎動もあまり感じなくなっていた。


窓の外を眺めると観覧車が見える。


赤や緑や青のライトが円を描き、群青色の空がそれを更に引き立てていた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ