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「少しの間考え込んでる様子だったから心配してたんだけど……


余計なこと聞いてお節介ばあさんに思われたくなかったし………」




……和子さん……



「そんな、お節介だなんて

なんだかすいません……

気を遣わせてしまって……」



そんな風に思わせてしまっていたなんて……




「恋実ちゃん？」


「はい……？」




「私は子どもを産んだことがないからわからないけど


もし、子どもがいたら
あなたみたいな子に育てたかったわ～」




ウフフ、と満面の笑みを見せてくれて


私もつられて笑顔になる。





「恋実ちゃんがここに居てくれるから………


私、何の心配も無いわ…」





………！！











…泣きそうだった。



そんな風に思ってくれている人を置いて


私は行こうとしていたんだ。




キャリアを積むことだけが全てじゃない。



ここを離れなくて良かったと、


この時心から思ったんだ。