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溺愛禁止。

第5章 いい人?

ただ…自分のことを気に掛けてくれる人のために
頑張ろうって思った。


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数日後。



「恋実、最近何か生き生きしてない?」


月子さんは私のことを呼び捨てしてくれるようになって、私はそれが凄く嬉しい。


「俺がいつも
恋実ちゃんの傍に居るからだよな?」


蓮君はいつもの調子でニッ、と笑う。






「…月子さんも蓮君も…居てくれるから。」



私は今…上手く笑えているだろうか。







「恋実…顔ひきつってるよ?」


「え…?」




私は自分の顔を鏡で見たくなって二人の居る調理場から洗面所に向かった。







「なんてこと言うんだよ、月子。
可愛いかったろ?///」



「蓮っ、冗談だって。
何焦ってんの?どんだけ恋実が好きなのよ~。」



「どんだけって…大好きに決まってんだろ?」






「恋実は、私からすればいっつも可愛いの。


だけど私はね…?



いつか恋実のバカ笑いが見てみたい。


顔をくしゃくしゃ、っとさせて
心から笑う恋実が見てみたい。」





「さっきみたいに…微笑む感じは
最近よく見るよな…。」



「恋実は…変わってきてるし…変わろうって頑張ってる。

だけど、笑わなきゃって思って笑うんじゃ
意味無いのよね~。」




「うん…。」





二人がそんな会話をしていたことに
私は気付いていなかった。

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