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秘密の時間は私のもの

第3章 題材






憂鬱だ.......


こんな憂鬱な放課後が今までにあっただろうか。


いや、ない。


ないと断言できる。


高校に入り、颯太と出会って放課後ほど有意義な時間はなかった。


それがこんな気持ちになるなんて。


それもこれも全てはあの女のせいだ。


あの女さえいなければ......


いや?もしかしたらいないかも......


なんてことはないこと分かってる。


だってなんてったって昨日の今日だ。


絶対いる。


遅れていって飽きさせようにも昨日のように遅れるためのラブイベントが起きる気配もなく。


それにそうすると颯太があの女と2人きりになってしまう。


あんな危険な女と.....


そう思うだけでサブイボが立った。


しかし、どうしたって俺はあの女の"題材"になりたくない。


もういっそのこと颯太には悪いけど代わりを立てて.....







あの、可愛い颯太を他の誰かに晒す?





ダメ......絶・対ダメ.....


じゃあ、どうすれば.....





そんな問答を繰り返し、俺は教室から動けずにいた。

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