秘密の時間は私のもの
第23章 止められない止まらない
それでも、やっぱり好きな人が、颯太が泣いているのは嫌だと思うらしい。
体がだるいと思いながらも、颯太を抱き締める。
「謝..なって.....怒っ...ねぇし...」
驚く程の掠れ声。
颯太に伝わったかどうかの前に、颯太はより一層責任を感じたようで
ぎゅぅと力を込め、俺を抱き締めた。
その行動にきゅーんっとらしくもなく、胸が締め付けられる。
愛しい....ただ、そう思う。
俺も返そうとした時。
思い出す滝波の存在。
もやもやも忘れて、完全に2人の世界に入りそうになっていた。
これは見られてたら相当ハズい...
そう思い、そちらに顔を向けるも、そこにはもう人っ子1人いなくて。
周りを見回してもやっぱり滝波の姿はなかった。
.....気を、遣ったのか?
珍しいこともあるもんだ。
俺は、明日ちゃんとお礼を言おうと決め
ずずっと鼻をすする颯太を、自分から離した。
見える顔、さっきの何倍もぐちゃぐちゃで
くすりと笑いが出た。
「な....!わら」
「颯太、帰ろうか」
出来るだけ、喉に負担がかからないよう
穏やかに言葉を発し、俺は颯太に手を差し出した。
颯太は頬を膨らませながらも、その手を取ったのだった。
体がだるいと思いながらも、颯太を抱き締める。
「謝..なって.....怒っ...ねぇし...」
驚く程の掠れ声。
颯太に伝わったかどうかの前に、颯太はより一層責任を感じたようで
ぎゅぅと力を込め、俺を抱き締めた。
その行動にきゅーんっとらしくもなく、胸が締め付けられる。
愛しい....ただ、そう思う。
俺も返そうとした時。
思い出す滝波の存在。
もやもやも忘れて、完全に2人の世界に入りそうになっていた。
これは見られてたら相当ハズい...
そう思い、そちらに顔を向けるも、そこにはもう人っ子1人いなくて。
周りを見回してもやっぱり滝波の姿はなかった。
.....気を、遣ったのか?
珍しいこともあるもんだ。
俺は、明日ちゃんとお礼を言おうと決め
ずずっと鼻をすする颯太を、自分から離した。
見える顔、さっきの何倍もぐちゃぐちゃで
くすりと笑いが出た。
「な....!わら」
「颯太、帰ろうか」
出来るだけ、喉に負担がかからないよう
穏やかに言葉を発し、俺は颯太に手を差し出した。
颯太は頬を膨らませながらも、その手を取ったのだった。