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特別刑務所(仮)

第2章 入館。

薄暗い部屋。
男が一人、一枚の書類を片手に持ちため息をこぼした。
黒い眼鏡の奥の瞳は書類に添付された写真に冷たく落とされていた。
その写真はまだ幼さの残る少年が撮されていた。

「やれやれ。どうしてくれようか。」

男は静かにそうこぼしコーヒを一口飲むとおもむろに席をたちコートを羽織ると重たげな扉を開き外へ出掛けた。

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