テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第19章 駒場。

それから、何度となく希沙を苦しめたよね?
突然的な暴力も、薬品実験のようなことにも全部、全部希沙は耐えてその度に俺に大丈夫って呟いて。
そのうち、俺にとって希沙は精神安定剤になっていってた。


「和ー!今日もお薬欲しい」
「希沙、少し減薬しようね。ただの薬狂いになってる」
「むー。和が悪いんだぞー!!責任とって今日もいっぱい和で満たしてねー」


ま、俺のせいで媚薬欲しがる癖が抜けなくなっちゃったけど・・・
でも、薬があってもなくても俺がギブって言っても求めるのは若さですか?
最初こそ愛なんてなかったけど
今は希沙なしの生活なんて考えられないほど愛おしい存在。
今はもう、PTSDも克服してる。

九条にその事を手紙で報告したらよかったなって短い文章で帰ってきたっけ。それから一ヶ月後、九条が来たんだ。
同じ地区になるとは思ってなかったから、嬉しかったよ。
ま、心配してたって言うのもあったけど・・・
だって、九条も大分精神的にあれだったし、回りからも避けられてたから捌け口とかなかっただろうし・・・
でも今は瑠依君のお陰で楽しそうで安心したよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ