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家についてから30分ほどのこと。佐野たちが訪ねてきた。誘われるままに斜め向かいの佐野宅へ向かう。
家の間取りは全く一緒のようだが家具が沢山あるため何となく違う間取りのように感じる。
辺りをキョロキョロしていると壁に飾られる写真が目にはいった。

「その写真あまりじっくり見ないでくれる？」

その写真に写るのは佐野と狩野。
二人は、ピンク色のワンピースを着せられ手を握りあっているポーズで写っていた。

「色々あって清臣の趣味にね。」

あまりにも真剣に見ていた俺に狩野は答えた。

「そのさ、狩野の刑務官」
「増田清臣だよ。」
「その、増田は何でそんな趣味してるの？何が良いの？」
「百聞は一見にしかず。ここの場合は一度百回聞くより一度の体験だけどな。とは言え、今回は増田さんのことを教える訳じゃないけど。まー入れよ。」

佐野はそう言って自分の部屋に招き入れる。