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闇夜に輝く

第14章 ハイシーズン

ジメジメした梅雨が終わり青々とした空が広がる7月中旬。
海斗がニューアクトレスに勤め始めてすでに半年以上が過ぎていた。
毎日太陽の眩しさを感じる事もなく夜の住人として働いている。

繁華街の移り変わりは早い。
先月末に近くのマーメイドというキャバクラが閉店した。
しかし、再来月には運営会社を変えて営業を始めるという噂だ。
こういう事はよくある。
要は脱税対策で、幾つかのダミー会社を使い、定期的に潰してまた違う会社名で登記を繰り返す。
そうして法人税を未払いにしたり、追徴課税を逃れるのだ。
ただしその都度、次の営業許可が下りるまで休業を繰り返すので、客やキャストの信用度が下がるし、捜査や摘発の対象にもなりやすい。
したがって、そういう店はヤクザ直営店の可能性も高い。
しかし、運営会社は変わるが店舗名は変えなかったりする為、一般の人には分かりにくい。
2年周期で休業→再開を繰り返す店は要注意と坂東さんが教えてくれた。

閉店したマーメイドの場合は企業舎弟が運営しているらしいので、黒に限りなく近いグレーだったらしい。

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