兄と妹
第1章 大好きなお兄ちゃん
「はぁっ…あっ…お兄ちゃん…お兄ちゃん…。」
お兄ちゃんの部屋は隣なので、聞こえないように布団を被って口から漏れ出る声や吐息をひそめた。
「んっんっ…ああっイク…!。」
私はイった。
お兄ちゃんのことを考えながらしたのは初めてだったが、今までで一番気持ち良かった。
嬉しい反面自分の兄のことを妄想しながらしたことにとてつもなく罪悪感を感じた。
バタバタと足音がしたので、おそらく両親が帰ってきたのだろう。
時計は11時半を少し過ぎていた。
「はぁ…。」
こんなにお兄ちゃんにドキドキしてしまうなんて私はどうしてしまったのだろう。
まさかお兄ちゃんのことを好きになってしまったとか…。
兄妹愛というのを聞いたことがあるが、それは許されないことだ。
まさか私も…。
「ないない!絶対ない!確かにお兄ちゃんのこと好きだけどそれは違う好きだから!さ、寝よ寝よ!。」
ようやく眠くなってきたので、私は目を閉じた。
そう、私のこの気持ちはお兄ちゃんとしての好きなんだから…。
私はただそう自分に言い聞かせるしかできなかった…。