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神隠しの杜

第3章 神隠しに遭った少年

夕羅が隣にいない事に、何故かひどく安堵し歩は緋葉に口を開いた。



「どういう意味だ?」

「今から話す。夕羅は今ここにはいない、オレが拒絶してる間は。ごくわずかだが、隙ができる」

「隙?」

「ああ。……オレはもう、どのみちヒトには戻れない。

お前を助けてやりたい」

「……え?」



緋葉は笑った。






「オレは神隠しだ」






これは真実?






あまりの現実味の無さに歩はただ虚ろな目で見つめるだけだった。






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