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第22章 あなたよりも大きな愛は どこにもないんだよ

(櫻井side)

-あれから三年という月日が経った。

傍に、二宮くんも智もいない。


別れたわけじゃない。


二宮くんは、家の都合で海外に行ってしまった。

手紙に一言を残して。

『行ってきます』

でも、薄々気づいてるんだ。

信じたくないだけなんだ。

『行ってきます』









二宮くんは、帰ってこない。








二度と、この世界には、帰ってこない。

二宮くんは、俺のもとから離れることを選んだ。

そして、俺がいない世界にいるんだ。

ピンポーン。

「はーい」

大「翔ちゃん…あのね…」

「言わなくていい。分かってる」

大「言わせて…っ…」

「言わないでくれ」

大「嫌だよっ!翔ちゃんが苦しんでるとこなんて、見たくないよ!」

「智、よく見ろ苦しんでない。」

泣きじゃくる智の頬を撫でる。

大「苦しんでる…」

「それは、智も同じだろ?」

大「え?」

「智は、誰よりも俺と二宮くんとの幸せを願ってくれてた。ごめんな、裏切って」

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