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初恋。

第5章  冬


『春希。そろそろアメリカに来なさい。』


そう言われたのは数日前。


もう、夏と会えなくなる。


結局、僕のほうから離れることになった。


夏。ごめんね?

大好き。愛してる。ずっと一緒にいたい。


なんて言えないや。



もうすぐ僕はアメリカに行く。


夏にさよなら言えなかった。



夏に会ったら泣いちゃいそうで。



「春にぃ。ホントに行くんだ。」



「うん。冬。夏をよろしく……

これ渡してくれない?」



せめて。てがみだけでも。




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