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only one【完】

第8章 悪戯

ギリギリのところで、私の涙は出ていなかった。



でも…
そう言った声は震えていて、高木さんは少し慌てたように『迎えに行くから、どこにいる?』と居場所だけ聞くと、すぐに電話を切った。







このまま五郎達のところには戻れない。



私は店長に"高木さんが迎えに来るので、このまま帰ります"とメールを送った。



店長からの返事は"了解"と短いものだった。








ふぅ~
表で高木さんを待とう。

大丈夫…
高木さんに会えば、こんな動揺はすぐ収まる。









今の私には、この暗い闇を抜け出す手段は、高木さんと言う光しかいない。




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