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暗闇で恋しましょう

第15章 好奇心8割 真心2割

むすっと不貞腐れれば、うぅと水上さんが唸った。



「………本当に、結構、ひどいこと言うと思うよ?本当に、本当にいいの?」



くどい。往生際が悪い。


私のことを思っているのであろうそれは、決意を固めた自分にとっては、紛らわしいものでしかなくて。


返答はせず、じとーっと水上さんを見詰めることで、気持ちを伝える。


水上さんにもその気持ちは嫌と言うほど伝わったらしく、参ったというようにおでこに手を当てた。



「………分かった。全て吐き出すよ。でも、俺は忠告したからね?吐き出したら吐き出し尽くすまで、止まらないと思うから、覚悟してね」

「うん!大丈夫!」



やっと折れてくれた!



それが嬉しくて、仕方なかった私。


この後、数時間と続く、ひぃちゃんへの不平不満など、知る由もなかった。

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