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暗闇で恋しましょう

第5章 眠れぬ夜は






ごろんとあっちに寝返りを。


ごろんとこっちに寝返りを。



「........」



がばっと体を起こし、カッと目を見開く。



寝れない!!



そりゃそうだ。


1時間程とはいえお昼寝。


3〜4時間のお昼跨いでお夕寝。


運動をするでもない、ただ暇だという理由での5時間寝。


幼子であるならば、何の問題もない行為なんだろうけど。


16にもなって、それだけ寝れば、体力を温存したも同然。


寝れる訳がない。


それに+して、あるのは精神的なもの。


ひぃちゃんのぴりぴりしたあの空気は、帰ってきた後も続いていて。



食事中でさえ、1言も喋らなかったし....

.....嘘吐いた



ひぃちゃんから口を開くことは、滅多にないことだ。


いつも私からで、ひぃちゃんは受動的だから。


そんな私が、その空気に充てられ、1言も喋らなかったんだから、そりゃあもう静かでしたよ。


その時の神経の張り。


それが今だ、私の中にありましてですね。


人間、神経張ってるとどうにも寝れないのです。


え?まだひぃちゃんの空気やばいのかって?


まっさかぁ。


だぁって、ひぃちゃん寝てますもん。


そりゃぐっすり。

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