
いつか手をつないで歩こう
第6章 クリスマスの夜
食器を片付けて、テーブルの上を拭いていた。
お腹がいっぱいになった浩輔は、いつの間にかこたつの中で眠ってしまった。
クスッ
あんなにあった料理を、ほとんど平らげたんだもの。
私は浩輔の寝顔を見て、満足感に包まれた。
一体どんな夢を見ているのかな。
これじゃあ起こせなくなる…。
そんな私が、キッチンへ行こうとしたとき。
「…みゆき…」
「えっ」
私は浩輔を見た。
スースー、スースー
今、確かに聞こえた。みゆき、って。
浩輔は私を名前では呼ばないのに。
変ね……?
