
いつか手をつないで歩こう
第12章 見えない未来
目を覚ますと朝で、私は浩輔の腕の中にいた。
浩輔はまだすやすや寝ている…。
浩輔とこうなれて、すごく嬉しい。
でもその反面、新たな寂しさが私を包む。
わかっている…
私達はこの先
決して結ばれる事はないって。
こんなに好きなのに、それはどうしようもない事なんだ。
もしも、もしもだけど…いつか私が誰かと結婚したとしても。
一番は浩輔だからね…。
そのとき。寝ていたはずの浩輔が、ぐいっと私を引き寄せた。
「…っ」
だから今だけは。
今だけは何も考えたくないと、
私は浩輔の胸に頬を寄せた。
