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KAGO

第1章 序章

バイオリンの音が聴こえたような気がしたが、曲を奏でていたのはピアノを華麗に弾いている幼い少女だけだった。

その姿はまるでフランス人形のようで、僕は別世界に来たような感覚に陥った。



ふと部屋の片隅に視線を移すと、アンティーク調の机の上に小さな籠があった。

その中には緑色の物体……カマキリが3匹入っていた。

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