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泣いて、笑って、恋をした。

第3章 act2






「5分待つから今すぐ時計持ってこい」




乱暴に私の腕を離し「早く行け」と顎をクイッと上げて合図を送ってくる。




「え?は、はい」




カチャカチャと鍵を開け勢い良く階段をかけ上り部屋のテーブルに置いてあった、シルバーの時計を掴みすぐに彼の元へ戻った。




ハァハァと肩で息をしながら「も、持ってきた」と時計を彼に見せると、その時計を私の手から取りあの日のようにカチャカチャと私の左手首に付け




「勝手に外してんじゃねーよ」



コツっと私の額を弾いた。





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