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ふぁざー × こんぷれっくす

第4章 ファーストデート

「風香~!ご飯よ~!」


あれから何度も襲ってくる目眩を堪えながら、何とか家に辿り着き、そのまま部屋に引き篭もった。


そんな私を心配して、ママが部屋まで夕飯が出来た事を知らせに来てくれたけど…


「う~ん…食欲ない…」


本当に食べる気が失せていた。


「えっ!熱でもあるの?」


ママが慌てて近寄って来て、クッションに半分埋まった顔を両手で触ってきた。


「ううん…なんとなく…食べたくないの…」


「そう…今日は風香の好きなパパ風カレーなのに…」


「うっ!カレー!!」


なんで今日に限って『カレー』なの!!


否応なしに学食の出来事がフラッシュバックしてきて、インド人が踊り出す。


「そう!風香、パパのカレー大好きでしょ!残しておくから、食べたくなったら食べなさいね」


「うん…分かった…ありがとう…」


ママは私の頭をそっと撫でて


「何かあったなら…話しきくからね」


優しく微笑んだ。


「うん…」


小さく頷くと、ママは頭をポンポンして、部屋を出て行った。

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