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ラズベリーの恋

第2章 もしかして?

3時間目の体育の授業が終わって、席に着こうとしたらなんだかおかしいの。目の前がクラクラしてきて、すーと意識が薄れて行く…。その瞬間、露木君がガッツリ抱きしめてくれた。あ、露木君?あー。そこで意識がなくなったの。気がついたら、私ベッドで寝てた。あれ?ここどこ?「先生、起きました。」と露木君の声。そしたら、保健室の先生がやって来たの。あ、保健室にいるんだ。先生が「どうですか?具合のほうは?あなた、突然倒れたんだけど覚えてる?まだ顔色が悪いわね。」「すみません先生。私昨日からほとんど食べてなくて。」先生はなるほどとうなずいて「どうしますか。もう少し休みますか?それとも、今日はもう家に帰って休みますか?」と聞かれたの。起き上がろうとすると、またクラクラして。私の様子を見た先生は「露木さん、あなたこの子を家まで連れて帰ってくれるかしら?保険委員でしょ?」え?露木君が家まで?うそ!「はい、先生。じゃあ行って来ます。」
先生に寄りかかってそっと起きて、ヨタヨタしながら靴を履いてふと、露木君のほうを見たら私に手を差し出して、私の手をぎゅっと握って「さぁ、帰ろう。」
と優しくエスコートしてくれたの。私のカバンも持ってくれて露木君、心配そうな顔しながら一緒に保健室を出たの。ちょっとよろけてしまって、露木君私の肩をしっかり抱いて「大丈夫?家はどっちかな?」と尋ねてきて私は道順を教えたの。露木君はガッツリとたくましく、私をしっかり支えてくれてまるで夢みたい。「ごめんね、私重くない?」「ううん。腕、細いね。僕が思い切り力出したら、折れそうだね。」やだ、なんか嬉しい。露木君とこんなに寄り添って、普通に会話出来て信じられないよ。やっぱり、私露木君の事本当に好き。こんなに優しくしてくれて、嬉しいしドキドキが露木君に伝わりそう。だんだん息切れしてきて、途中の公園で一旦休憩しようねとベンチに二人で座ったの。露木君、ちょっと待っててとどこかに行ったけど、すぐ帰って来て見るとスポーツドリンク買って来てくれたの。「何も食べてないんでしょ?これ飲んで元気出して。」と渡してくれたの。嬉しくて涙が出てきちゃった。「あ、ありがとうね露木君。」「あれ?もしかして泣いてるの?」ドリンク飲んでる私をそっと見つめてた露木君。「なんか、嫌な思いさせた?」と、聞くから

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