テキストサイズ

エスキス アムール

第12章 「風邪です!」

【大野side】



デートから一週間近くが経った。
はるかちゃんとは、
あんな別れ方をしちゃった訳で。

彼女は
三嶋良子と会った後、
急に走り出して
追いかけると泣いていた。


走り出したのは、
何と無くわかるけど
何で泣いていたのだろう。

ちょっと、わからない。
ただ分かったことは、
きっと
何かしらの非常事態だったと言うことだ。


心配なのは心配だけど
それよりも、

スマホにしろ、
ストラップにしろ、

キスにしろ、


あんなに
所詮は客なんだみたいにされたら傷付く。


それを要に話したら、


『まだ、序章じゃねーか!
それでも男かよ!
これで諦めんのかよ!』


あの怖い顔で怒鳴られたので、

俺は男だ。
そう言い聞かせて、
はるかちゃんのところに来た。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ