テキストサイズ

エスキス アムール

第39章 ハッピーバースデイ






「こんなもんかな。
それで、後はここにロゴ入れれば完成になる」

「ありがとう。
次までにロゴ完成させてくるから。また次よろしく!」



時計をみると、夜の22時を過ぎていた。
もう木更津は家に帰っているかもしれない。

彼に先に夕飯を食べて、寝てていいと言う旨を書いたメールの返事が

わかったと、返ってきていた。


向こうも一社の社長だ。
お互い忙しく、時間はこれから
どんどん合わなくなる一方で。


朝食も一緒に取れなくなることも多かった。

一緒の家に住んでるわけだから
といっても、すれ違いが続くと
話すに話せなくなる。


一度事務所によって設計図を書き、通販サイトの構想を立てて家に帰る頃には深夜を過ぎていた。



木更津は寝ていたが、
部屋の電気はつけてくれていて。

少し暑くなってきていたので
扇風機もかけてくれていた。


優しい風邪が心地好い。

風呂に入って汗を流すと、
水だけ飲んで夕飯は食べずに彼の横に潜り込んだ。


あー、疲れた。
だけど、楽しい。
頭をフルに使って、自分のしたいことが出来ている。

今の状況は最高だった。


横にいる彼をみると、可愛い顔をして眠っている。
ただ寝息を立てているだけなのに
とても愛おしく感じた。



「木更津、おやすみ」

彼の額にキスを落とすと
身体に手を回して抱き寄せて眠りについた。











ストーリーメニュー

TOPTOPへ