
エスキス アムール
第61章 愛しい人会いたい人好きな人
【波留side】
……矢吹、遅いな…
休日、いつもなら、暇なときは仕事をしているか本を読むけど、最近そんな余裕もなくて。
俺が勇気づけなきゃいけないのに、俺の変化に矢吹も随分心配して、色々と気遣ってくれていた。
矢吹は大丈夫そうだし、家に上がり込んで迷惑をかける訳にもいかないので、もう家を出ようと思っていた。
「そろそろ、家を出るね」
そう矢吹に告げたけれど、矢吹は慌てた様子で俺を引き止めてくれた。
でも、ここにいる訳にはいかない。
迷惑をかけるわけにいかないというのもあるけど、矢吹には何度か襲われかけている。
襲われかけているだけで、襲われたことはまだ無い。
先日、オムライスを作れないと俺が駄々をこねて、矢吹に押し倒されうしろに指を突き立てられたとき
もうだめだと目をつむった瞬間、
矢吹はごめん、と一言つぶやいて、俺を犯すことを留まってくれた。
命拾いしたと、本気でほっとした。
だから、まだ未遂で留まっている。
だけど、このままここにい続けたら、時間の問題だとは自覚している。
俺は矢吹に気持ちはない。
そりゃあ、木更津に似ていたから、目で追ったことはあったけど。
一緒に暮らしてわかったのだ。
矢吹は、表面的には木更津に似ているかもしれないけど実際深く付き合ってみると、全然違っていて。
まるで、木更津に似ていないのだということを。
……矢吹、遅いな…
休日、いつもなら、暇なときは仕事をしているか本を読むけど、最近そんな余裕もなくて。
俺が勇気づけなきゃいけないのに、俺の変化に矢吹も随分心配して、色々と気遣ってくれていた。
矢吹は大丈夫そうだし、家に上がり込んで迷惑をかける訳にもいかないので、もう家を出ようと思っていた。
「そろそろ、家を出るね」
そう矢吹に告げたけれど、矢吹は慌てた様子で俺を引き止めてくれた。
でも、ここにいる訳にはいかない。
迷惑をかけるわけにいかないというのもあるけど、矢吹には何度か襲われかけている。
襲われかけているだけで、襲われたことはまだ無い。
先日、オムライスを作れないと俺が駄々をこねて、矢吹に押し倒されうしろに指を突き立てられたとき
もうだめだと目をつむった瞬間、
矢吹はごめん、と一言つぶやいて、俺を犯すことを留まってくれた。
命拾いしたと、本気でほっとした。
だから、まだ未遂で留まっている。
だけど、このままここにい続けたら、時間の問題だとは自覚している。
俺は矢吹に気持ちはない。
そりゃあ、木更津に似ていたから、目で追ったことはあったけど。
一緒に暮らしてわかったのだ。
矢吹は、表面的には木更津に似ているかもしれないけど実際深く付き合ってみると、全然違っていて。
まるで、木更津に似ていないのだということを。
