
なんで俺なのっ!
第6章 二人の想い
橘に呼ばれた部屋のドアをノックし開ける。
「失礼します。」
「琴弥、言ったよな。ターゲットを苦しめろって。」
「すみませんでした。」
「あのターゲットはクビだ。琴弥、ターゲットのこと好きだろ」
僕の顔を見つめ問う。
(やっぱりばれてるか…)
「僕はターゲット…いえ、朔が好きです。なのでもう解放してください。」
橘は舌打ちをして琴弥を睨む。
「お前ももうクビだ。俺に従えないやつは要らん。金も免除しないからな。」
「けっこうです。今度は騙されずに仕事を見つけます。」
琴弥はドアを勢いよく開け閉めずに出ていった。
