社長様のモノ
第1章 派遣先は…
「間宮。至急、そこに移動だ。今日中に荷物をまとめとけ」
「………ふぇ??わ、私…?」
突如 渡された茶封筒と、謎の白い紙。
その紙を恐る恐る 見ると、
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間宮 杏樹 殿
本日付けで、天堂財閥 本社へ
移動を求める。
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えぇぇぇええ–––––– !!!???
て、て、て、天堂 財閥ー‼︎?
あの、日本を代表する、世界有数の大財閥じゃないですかぁ‼︎
なんで‼︎?
なんで、そんな大きな会社が、こんなどこにでもある会社で、働いている私に…‼︎?
「む、無理です、社長ー‼︎ 私、そんなところ いーけーまーせーん‼︎」
「日本を代表する大財閥なんだぞ?そう簡単に 断れるわけがなかろう。腹を括りなさい」
うぅ…いつもは優しい社長が…
「そこに行ったら、生活費用も全て負担してくれるそうだよ。いい話じゃないか」
「嫌です‼︎ ここを離れたくありません‼︎ みんなとずっと一緒に…っ、
「間宮」
……っ…」
社長の低く、有無を言わさない表情に、言葉を飲み込む。
「君はそこで必要とされたんだ。頑張って来なさい。たまに、ここに顔を出してもいいから」
………社長……