
「先生、食べちゃっても良い?」
第9章 特別室 その弍
嘘だよね……?
キョウ君が乱交なんて……。
日向先生が嘘ついてるだけだよね……?
でも、だとしたら、何の為に……?
そんな私の疑問を読み取ったかの様に、日向先生は私の方へいきなり手を伸ばしてくると。
「俺が嘘つく理由なんて何もないと思うけど? まあ、一つあるとしたら、……こういう事とか?」
片手で顎を持って、頬にちゅっと口付ける。
その手慣れた行為に対して私は即座に拒否し、日向先生の胸を両手で思いきり押した。
「やっ……やめて……!!」
それなのにクスッと面白そうに笑って。
「曽根崎とは体育倉庫でしたのに? 」
「…知ってたんですか?」
「ああ。図書室でもしただろ? すげぇやらしい声……俺にも聞かせろよ」
その日向先生が言った言葉に呆然と立ち尽くしていると、腕をぐいっと引っ張られて。
背中に両腕を回されながら、強引に抱きしめられる。
