
「先生、食べちゃっても良い?」
第11章 教室
……20分は経っただろうか。ようやく唇が解放されたかと思うと、私は日向先生の顔を見ながらホッと安心した。のも束の間。
日向先生は休む暇もなく、また頬に繰り返しちゅ、ちゅっとキスをしてくる。
流石の私も、慌てて日向先生の胸を両手で押した。
「せ、先生……! もう帰りましょう!」
「そうだな。じゃあ、俺の部屋来るか?」
「えっ、部屋? ……って、ええ!?」
胸を押しても大して抱きしめられた状態は変わらず。それよりも日向先生が突然言い出した言葉に驚いて、目を見開きながら呆然とする。
……冗談で言ってるわけはないだろう。多分本気だ。
けど、部屋って。もしかして続きをするつもりだろうか。
