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「先生、食べちゃっても良い?」

第9章 特別室 その弍



突然だった。



キョウ君とまた放課後特別室で待ち合わせしていたのに、ドアを開けて中に入ってきたのは……日向先生で。




何故かと不思議になってぽかんと口を開けていれば、シャツの胸ポケットから出した携帯の画面を見せられる。







その画面に映し出されている写メは、ビックリしたとかいうレベルの物じゃなかった。








…えっ。何で日向先生が、私とキョウ君がキスしてる写メを持ってるの?







これ、図書室の時の……?






…背筋が凍ったみたいに、緊張して体が動かない……。








「…曽根崎が来ると思ったか? あいつは来ねーよ? 」







ニヤリと笑ってるけど、日向先生の目は冷たく。







「な、何で……その写真を……」







喉の奥から絞り出してした私の質問にも答えないまま、話し掛けてくる。








「教師と生徒ね……あんた、意外だな。もっと器用で賢い女だと思ってたけど、わざわざ高校でこんな事するなんてな」


「…っ!! ひゅ、日向先生に言われたくありません!!」








体育倉庫での事を思い出して、思わず叫んでしまった……。





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