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大丈夫

第2章 いじめ

彼女のことを思うたび、僕が悪かったって考えるたび、不安になるたびに、泣きそうになった。
だけど、泣かなかった。

泣いたら、全てがなくなってしまう気がしたから。
……それが、怖かったから。

泣くのを我慢してた。
自分の感情を殺してた。

ある日、友達だった人に言われた。
「笑わなくなったよな」って。
そう言って、離れてった。

そう。
気付いたら、皆、離れていってしまってた。

それは、高校に行っても変わらなかった。


笑わない、暗いやつ。
感情を、表に出さないやつ。

そんな僕に近づこうとする人はいなかった。



……ただ1人を除いては。

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