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百鬼夜行左藤家黙示録

第9章 魔王の才を継ぐもの


正常な発想とは完全に逆転しており
なによりもこの考えに至ったのは
ある男の影響だった

そう義男だ
あの傍若無人な様を見せつけられ
気が付くと少からず憧れていたのだ

いままで散々煮え湯を飲まさ続け
憎悪や軽蔑してきたにも関わらず
それをはるかに凌駕するほど
魅了される自由奔放ぶり

悪役がヒーローという番組が
人気であるのと似たような原理で
義明は父親を尊敬していた事に気が付く

そしてなんだかやる気を出した義明は
まるで物語の主人公にでも
なったかのような気持ちで学校に向かった

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