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嵐しょーせつ。

第86章 笑顔


「相葉!これ解いてみろ!」

雅「はい…」

トントンっトン…

「正解だ。戻っていいぞ」

雅「はい…」

僕は、地味で暗い男だった。

唯一目立つことは勉強。

「相葉くん。この英文を答えて」

雅「Iwantyou…」

「うん!正解だわ、ありがとう。」

はぁー…


暇だなぁ〜〜…


「相葉!これお願い!!」

雅「うん…わかった…」

週番のやつが

面倒くさいことを僕に任せてくる。


僕は何も言わず引き受けて

やっている。


「相葉!これ返しておいて!」

「相葉くん!これも!!」

雅「わかった…」

図書室に本を返しに向かった。


図書室に入ると、

何人か読書や自習をやっていた。

本を返して、

出ようとすると

「…相葉!これ教えてくんね?」

同じクラスのやつが勉強を教えて欲しいと

雅「うん…ここは…」

ヒントを出すと、

相手は満足したみたいで

「ありがとう!助かった!」

雅「うん…じゃ行くね。」


僕は荷物を持って、

靴に履き替えて、

ある場所へ向かった。


そこは、


幼馴染と遊んだ神社。


ここでよくかくれんぼしたり

鬼ごっこしたり。


楽しかったなぁ〜〜。


みんなある事情でこの町を離れた。


にゃあ〜〜

雅「ふふっ笑どーしたの??」

猫ちゃんが僕のそばにいつも来る。

しばらく遊んで

雅「じゃ、帰るね?バイバイ」

僕は立ち上がって、

裏の方から出口に向かった。


家に帰ると…

「雅紀。これとこれ食べて」

雅「うん…わかった。」

「お父さんと私は仕事で遅くなるけど、

大丈夫だね??」

雅「うん…ゆうすけは?」

「ユースケは友達の家に泊まるって」

雅「そっか…仕事頑張って」

俺は母さんを送り出して、

ご飯食べ始めた。

僕の大好物の唐揚げ。

母さんは、いつも作ってくれる。

嬉しかった。

毎日のように

弟と2人で家にいて、

寂しかったけど、それも

俺らのために働いてくれてると

思うと、なぜかその気持ちも忘れていった。

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