君のそばに
第1章 君の声
キヨ 「 ...待て! 」
キヨが俺の腕を掴む。
やめてよ、やめてよ。
今は声も顔も手の感覚も、全部感じたくないのに...!
フジ「 きゅ、急用あるんでしょ?俺はいいから...ね? 」
キヨ 「 ... 」
フジ「 キヨ?」
キヨ 「 わりぃ、なんでもない、また今度な 」
キヨが俺の手を離す。
フジ「 うん、じゃあね 」
キヨ 「 おう、またな 」
もう、嫌だ。
こんな辛い恋、終わらせたい。
君のでかい声、耳に焼き付いて離れないよ。
そろそろ、俺の気持ちに気付いてよ。
俺はその場から立ち去った。
終わり